ハイレゾはそんなに変わらないのか!?
前回の記事より
前回の記事では、ハイレゾ音源と通常のCD音源は違いを感じることはできるけれど、それほど大きな差ではないと書きました。
確かに、大きな差はありませんが、意識してよく聞くと微妙に違ってきます。
今回は、その微妙な違いについて語っていきたいと思います。
まず、私が感じる違いというのは次のことです。
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1.ダイナミックレンジが広く、細かな音も聞き取れる
ダイナミックレンジとは、再小音と最大音との比率のことで、理論値ではハイレゾ音源はCD音源の1.5倍あると言われています。
ハイレゾ音源とCD音源を比較すると、ハイレゾ音源のほうが一つひとつの音の粒が細かく、CDでは聞き取れなかったろが聞き取ることができる。
2.音の広がりがある
ハイレゾ音源は、イヤホンで聞いていても、音が耳に直接入ってくるのではなく、頭の周りに3次元的な空間を形成し、立体的に音を奏でてくれるように感じる。
3.音に透明感がある
ハイレゾ音源のほうが音の粒が細かいので、音に艶があり、透き通ったような感じがする。そのため、非常に音が綺麗。
4.音の分離が良い
先述したように、ハイレゾ音源は細かな音も聞き取れるため、ひとつひとつのパートが分かれて聞こえる。
5.高音が綺麗
ハイレゾ音源は収容可能周波数が高いので、高い音域でも綺麗に再生できる。
6.音の歪みが少ない
ダイナミックレンジが大きいので、音の歪みが少ない。
と、このような違いが感じられます。
ハイレゾ音源に対応した機器をお持ちの方で、まだハイレゾ音源を試したことのない方は、一度好きなアーティストのハイレゾ音源を購入してみて、その凄さに気づくことができれば、ハイレゾ音源を楽しめる価値があると思います。
ハイレゾは無理して買う必要はないと思うんだが…
今日はハイレゾについて述べていこうと思います。
ハイレゾについては、ソニーのHPで詳しく書かれているので、説明は割愛させていただきます。
要するに、”CDよりも情報量が多いので、高音質”ということなのですが、一般人には、この違いは本当にわかるのでしょうか?
たしかに、ハイレゾ音源はCDやAACなどの圧縮音源などと比べてもサイズは大きく、あたかも音がいいように感じるが、
はっきり言うと、「普通の人はじっくり比較しないと違いは理解できない」と私は考えます。
私が友人約10人ほどにハイレゾ音源と圧縮音源(AAC320kbps)をブラインドテストで比較してもらった結果、正確に当てられたのは4人だけで、そのうち2人は勘で当てたようです。つまり、本当に違いが理解できたのは10人中たったの2人だけだったのです。
ちなみに、この時の視聴環境は、AK100+SE535(トップ画像)
つまり、私の友人の耳が悪いのかもしれませんが、ハイレゾ音源に投資するのならば、イヤホンなどにお金を費やしたほうが幸せになれるのではと感じます。
自分も、通常の圧縮音源とハイレゾの音源の違いは感じることはできますが、それほど大きな差ではないと感じています。
そのうえ、自分でも時々、意識して聞かないとハイレゾ音源とCD音源を間違えてしまこともあります。
そのため、効果を実感しやすいイヤホンや再生装置を強化さたほうがいいと私は考えます。
しかし、このようなことを言っていまうとオーディオ業界を敵に回してしまいそうなので、実際にハイレゾ盤を購入して、自分で確かめてみてください。
高いイヤホンを買いまくってわかったこと
前回の記事でイヤホンの紹介はいったん終了して、今回はイヤホンを買ってわかったことを紹介していこうと思います。
読んでない方はこちらから
このように、過去に2万円以上だけでも4機種も買ってしまったこの私ですが、なぜこのように多く買ってしまったかというと、イヤホン一つ一つに個性があり、同じ曲を聞いた時でも、違った感じに聞こえるので、自分の求める理想の音を求めて買ってしまったのです。
つまり、これによって自分の気分に合わせてイヤホンを選べるようになったのです。
同じイヤホンをずっと使っていると飽きが来てしまうので、そういう時にはイヤホンを変えて使っています。
実際には、再生アプリにもイコライザ機能がついており、それによって若干の調整はできるものの、音の解像度をはじめとした音の出方自体を変えるということは無理でしょう。
しかし、音の傾向の違うイヤホンに変えることで、曲の印象をまるで変えることができるようになるのです。
でもしかし、このように多く買ってしまってからは自分の理想の音というのがだんだんとわからなくなり、結局はどれかひとつしか使わなくなってしまいました。
つまり、こんなに買う必要はなかった。こいうことです。
SHURE SE535 高い解像度と遮音性が素晴らしい
今回は、自分の一番のお気に入り、SE535の紹介です。
SE535はBA3基搭載で、2基は低音、1基は高音を担当している。
外箱はこのような感じで、開くと特徴が書かれている。SE215の箱と比べると、横幅が2倍ほどおる。
裏面底部にはスペックが記載されている。
付属品は以下のとおり、これとセミハードタイプのキャリングケースが付属している。
本体はSE215同様、mmcx方式による着脱式。
音質について
低音…フラットなモニター型なので全体的な量は少ない。けれども、ひとつひとつの楽器(バスドラやベース)の音は見事に分離されている。特性上、面で押し出すような感じではなく、点で奏でていく感じである。
中音…ひとつひとつの音がこれでもかと言う程に前に押し出されてくる。そのため、音の広がりは皆無だが、解像度、分解能は半端なく高い。
高音…解像度が非常に高いため、シンバルやギター、シンセサイザーなどの高音成分もかなり明瞭である。しかしビットレートの低い音源だと高音が刺さる。
装着感、遮音性について
SE215と変わらないので割愛。
総評
このイヤホンの特長は何と言っても原音に忠実で、フラットな再生帯域と非常に高い解像度、分解能である。それによってひとつひとつの音の粒がダイレクトに鼓膜に送り込まれる。
このイヤホンを買ったときはその再生能力の高さに全身から鳥肌が立ったことを覚えている。
このようなモニター系はリスニングには向かないとよく言われるが個人的にはそう思わない。
ただし人によって感じ方は異なるので購入するときは試聴してほしい。
SENNHEISER IE80 低音が魅力の名機
今回はゼンハイザーの名機、IE80について述べていこうと思います。
このイヤホンは、ドイツの名門ゼンハイザーによるイヤホンで、名機IE8の後継機として発売から約4年が経っているが、いまだに人気は衰えていない。
外箱、変わった作りをしている。
付属品は、交換用イヤーピース4種類と説明書、クリップ、ケースが付いている。耳かけ用のイヤーフックも付いていたが、紛失してしまった。
イヤーピースは通常のシリコン型が3ペア、ウレタン2ペアと、上の写真のようなダブルフランジ?のようなものが2種類、(写真左のタイプは2ペア、右は3ペア)付属。
キャリングケースの表面はアルミの削りだし。イヤホン収納部は引き出し式で上のように収納する。はっきり言って、非常にしまいにくい。特に、うまくケーブルを巻かないとケースに入らない。
本体とケーブルは着脱可能で、端子は独自端子。
スペックはこの通り。
音質について
低音…このイヤホンの一番すごいところ。低音調節機能がついており、低音を自在に調節できる。最低でも低音の量は多いが、締まりのある出方をする。最大まで合わせると下から押し出すような量感たっぷりの低音を出す。同じようなバランスのFX850よりも重低音域が強くブーストされている。beatsのような無理やり押し上げた低音ではなく自然にブーストされた温かみのある音。
中音…FX850と同様に、一層ベールのかかった篭もり気味の音。IE80のほうが低音が強いため、中音域が押し潰されているように感じる。モニター系と比べてしまうと解像度も低く、音の分離も悪い。特に歌もののボーカルは引っ込んでいるように思える。がしかし、音の空間的な広がりは非常に素晴らしく、全身が音に包まれているように感じる。
高音…特性上、伸びも悪く、音抜けが悪い。ここはそんなに気にしてはならないところ。
装着感について
このイヤホンは耳から垂らすか耳の後ろに掛けるかの2通りの付け方がある。どちらでもフィット感は良好で、耳から外れにくいが、耳に掛ける方法は個人的には合わなかったため、自分は耳から垂らして使っている。
遮音性について
これも中程度である。一般的なカナル型イヤホンと変わらない遮音性である。
総評
自分はこのイヤホンを買ったきっかけは、BA型のSE535を既に持っていたので単に興味本位でダイナミック型の最上位機種が欲しかったからである。これより上にIE800があるが、それはケーブル交換できないし値段も値段なので購入の対象から外れた。
これを買った当初は、SE535と比較した時の中広域の篭もりが気に入らず、失敗したかと感じた。しかしだんだんと聴き込むうちにこのイヤホンの低音の再生能力と音場の広さに魅了され、好きになっていった。
FX850との比較になるが、FX850は高級スピーカーと述べたが、これはコンサートホールのような広い空間を彷彿とさせる。
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JVC HA-FX850 イヤホンなのにスピーカーのよう
今回紹介するのは、JVCのHA-FX850です。
このイヤホンは、JVCが2014年1月に出したイヤホンで、木製ハウジングが用いられているのが特徴です。
外箱、高級感のあるパッケージ。
裏面にはこの製品の特長が記されている。
付属品は、イヤーピース(シリコン3ペア、ウレタン2ペア)とケーブルを巻き付きけるものとクリップ、それと革製のケースが付いている。
ケースにはこのようにイヤホンを収納することができるが、個人的には収納が面倒くさいので使いにくく感じる。
こちらが本体。ケーブルは多くのメーカーで使われているMMCX端子を採用されている。
音質について
低音…豊かで上品な低音。そこまでアタック感はないので低音強調型のイヤホンのような無理やりブーストしたような感じはなく、自然な出方をするため、温かみがある。
中音…やや篭もり気味で、同価格帯で比較すると明瞭感はそこまで無い。しかし、価格なりの性能も持っているし、このイヤホンの特性上、この程度がいい。
高音…ダイナミックドライバのためマルチBAのような繊細さはないが、とても聞き取りやすく、聞き疲れしにくいようなバランス。つまり、刺さるような音はきれいに丸められ、音の伸びもきれい。
装着感について
ハウジングの形状上、耳から出っ張る形となってしまうため、外で使うのには躊躇がいる。また、その形状のせいでケーブルを軽く引っ張っただけで簡単に外れてしまう。純正ケーブルだと耳の後ろにかける「Shure掛け」はできない。
遮音性について
遮音性はカナル型の中では高いと感じる。電車の中で使うと車内アナウンスがかすかに聞こえる。モーターの駆動音はかなり遮断される。音漏れもボリュームを上げさえしなければすることはないだろう。
総評
このイヤホンのいちばんの特長は、絶妙な音のバランスにあると感じる。このような小型の筐体で、高級スピーカーのような音を奏でることができる。
得意なジャンルはクラシックやジャズといったアコースティックな曲が一番合うが、ロックやヘビメタなどの派手な楽曲、クラブミュージックやアニソンなどの電子楽器の多い曲は相性が悪いように感じるが、実際に聞いてみるとそこまで悪くは感じない。
マルチBAの奏でる繊細でモニターライクな音とは正反対の、優しく、温かく、広がりのある豊かなサウンドである。
Audio-technica ATH-IM02 アニソン向きのバランス
前回に引き続き、オーディオテクニカのIMシリーズ、IM02の紹介。
オーディオテクニカのIMシリーズは、前回紹介したIM50のほかに、IM70、IM01、IM02、IM03、IM04があり、それらの違いはまずIM50/70はダイナミック型2基でボディの材質が50は樹脂製で70は樹脂にアルミを配合したハイブリッドボディとなっている。
IM01~04はバランスドアーマチュアドライバを搭載しており、数字がドライバの数となっている。
つまりこのIM02はバランスドアーマチュアを2基搭載している。
外箱は以下のとおり、画像ではわかりにくいが、IM50の箱よりも大きい。
付属品は交換用イヤーピース(シリコンS/L、コンプライMサイズ)、セミハードタイプのキャリングケース。
この製品の特長とスペック
本体はケーブル着脱式でIM50のケーブルと同じ端子。
音質について
低音…BA型なのでダイナミック型のようなダイレクトでアタックの強い低音ではなく、あまり主張しない、締まりのある低音。時々ベースラインが聞き取りにくく感じる。低音好きには物足りないかもしれないが、自分はこれくらいで十分。
中音…一言で言えば情報量が多い。低音が少ない分、中音域がクリアーに感じる。そこまで分解能は高くない。
高音…音抜けがよく、刺さることもない。
装着感、遮音性について
これもIM50と同じような構造であるため、かなり似ている。具体的な内容は、IM50の記事を参考にしていただきたい。
総評
全体的なのバランスは高音よりの弱ドンシャリ型といったところか。中高音の透明感が特徴的であり、電子音の多いアニソンやボカロなどには向いている。
モニター向けの機種だが、どちらかと言うとリスニングにも近いような傾向にある。そのため、解像度もそこまで高くないので、聞き疲れしにくい。
IMシリーズの中でどうしてこれを選んだかというと、これが一番中高音がクリアーに感じたからだ。IM03/04になってくると低音が強化され、低音寄りのバランスに近いように感じた。IM01はそもそも帯域が狭いので除外。
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